GROW UP MAGAZINE
補助金
作成日: 2025.03.31
更新日: 2025.03.31
【キャリアアップ助成金が変わります!2025年4月からの改正ポイントを解説】
こんにちは。今回は、非正規雇用労働者のキャリアアップを支援する「キャリアアップ助成金」の改正内容についてお伝えします。
厚生労働省は2025年4月から支給対象や助成額を変更する方針を明らかにしており、今後はより重点的な支援が行われる一方で、支給対象や助成額の一部が縮小される点にも注意が必要です。
早めの情報収集と対策で、助成金を最大限に活用していきましょう。
1. キャリアアップ助成金とは
キャリアアップ助成金は、主に有期契約労働者やパートタイム労働者、派遣労働者といった非正規雇用労働者のキャリアアップを促進する目的で設けられた制度です。非正規雇用から正規雇用や無期雇用へ転換する、あるいは処遇改善(賃金引上げや手当の支給、昇進制度導入など)を実施した事業主に対して、かかった費用の一部が助成されます。
実際に助成を受けるためには、事前に「キャリアアップ計画書」を作成し、所定の手続きを踏む必要があります。これまで計画書は労働局長の認定を受ける必要がありましたが、2025年4月からは届出のみでよくなる予定です(ただし、計画書自体の作成は必須となります)。
2. 2025年4月からの変更点
(1)正社員化コース
これまでは、たとえば「有期契約労働者を正社員に転換した場合に○○万円支給」という仕組みでしたが、今回の改正で重点支援対象者の概念が新たに設けられ、助成額が大きく変わります。
重点支援対象者
以下のいずれかに該当する有期雇用労働者が「重点支援対象者」となります。
・雇入れから3年以上の有期雇用労働者
・雇入れから3年未満で、次の①②いずれも満たす有期雇用労働者
① 過去5年間に正規雇用労働者であった期間が1年以下
② 過去1年間に正規雇用労働者として雇用されていない
・派遣労働者、母子家庭の母等、人材開発支援助成金の特定の訓練修了者
【助成額の例】
重点支援対象者を正社員(正規雇用労働者)に転換した場合
有期雇用 → 正社員:80万円(大企業は60万円)
無期雇用 → 正社員:40万円(大企業は30万円)
【重点支援対象者以外の有期雇用労働者を正社員に転換した場合 】
有期雇用 → 正社員:40万円(大企業は30万円)
有期雇用 → 無期雇用:20万円(大企業は15万円)
なお、通算5年を超える有期雇用労働者については、無期雇用労働者とみなされるため注意が必要です。また、加算措置として、派遣労働者を派遣先が直接正規雇用する場合や、母子家庭の母等を正社員転換する場合などで追加支給があります。
(2)賃金規定等改定コース
有期雇用労働者などの基本給の賃金規定等を増額改定し、実際に適用する事業主に対して支給されるコースです。2025年4月からは、以下の通り細かい区分に分かれるようになり、それぞれ助成額が設定されます(カッコ内は大企業の金額)。
3%以上4%未満:4万円(2.6万円)
4%以上5%未満:5万円(3.3万円)
5%以上6%未満:6.5万円(4.3万円)
6%以上:7万円(4.6万円)
また、新たに昇給制度を設けた場合には、一事業所あたり1回のみ20万円(大企業は15万円)が加算されます。
3. キャリアアップ計画書の手続きが簡素化
助成金の申請には事前にキャリアアップ計画書を作成し、コースの取り組みを始める前日までに所轄の労働局へ提出する必要があります。従来は労働局長の認定が必要でしたが、2025年4月以降は届出のみでよくなるため、企業の手続き負担が大幅に減少します。
ただし、計画書そのものは引き続き作成が必要となります。書類の不備や遅れがあると助成金を受給できない場合もありますので、手続きを進める際は慎重に確認しましょう。
4. 改正の背景と企業への影響
厚生労働省は、限られた予算の中で本当に支援が必要な非正規雇用労働者を重点的にサポートするために、支給対象や助成額の見直しを行っています。結果として、非正規雇用から正社員化する際の支給額が縮小されるケースもあり、特に雇用期間が短い労働者を正社員化するときの助成額は従来よりも少なくなる可能性があります。
企業としては、いつ、どのタイミングで正社員転換や処遇改善を行うのかを早めに検討することが重要です。改正前(2025年3月まで)に取り組むか、改正後の新ルールを踏まえて進めるのか、メリット・デメリットを比較しながら慎重に判断する必要があります。
5. まとめ
キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の正社員転換や賃金アップなどを行った事業主を支援する制度。
2025年4月からは、支給対象や助成額が大きく変更。特に「重点支援対象者」の設定により、支援がより必要な層への助成が厚くなる一方、該当しないケースでは助成額が引き下げられる。
キャリアアップ計画書は引き続き必要だが、労働局長の認定は不要になり、手続きが簡素化。
今後は、改正内容を踏まえたうえで、どのタイミングで正社員転換や賃金改定を行うか、企業として事前に検討することが不可欠。
今回の改正は、企業にとって助成金活用の可能性を広げると同時に、「どのような社員をいつ正社員化するのか」「どの水準で賃金を引き上げるのか」などを計画的に進めることが求められます。助成金の申請には細かい要件や手続きが伴うため、社会保険労務士や専門家へ相談することもおすすめです。早めの情報収集と準備で、キャリアアップ助成金を上手に活用していきましょう。
厚生労働省は2025年4月から支給対象や助成額を変更する方針を明らかにしており、今後はより重点的な支援が行われる一方で、支給対象や助成額の一部が縮小される点にも注意が必要です。
早めの情報収集と対策で、助成金を最大限に活用していきましょう。
1. キャリアアップ助成金とは
キャリアアップ助成金は、主に有期契約労働者やパートタイム労働者、派遣労働者といった非正規雇用労働者のキャリアアップを促進する目的で設けられた制度です。非正規雇用から正規雇用や無期雇用へ転換する、あるいは処遇改善(賃金引上げや手当の支給、昇進制度導入など)を実施した事業主に対して、かかった費用の一部が助成されます。
実際に助成を受けるためには、事前に「キャリアアップ計画書」を作成し、所定の手続きを踏む必要があります。これまで計画書は労働局長の認定を受ける必要がありましたが、2025年4月からは届出のみでよくなる予定です(ただし、計画書自体の作成は必須となります)。
2. 2025年4月からの変更点
(1)正社員化コース
これまでは、たとえば「有期契約労働者を正社員に転換した場合に○○万円支給」という仕組みでしたが、今回の改正で重点支援対象者の概念が新たに設けられ、助成額が大きく変わります。
重点支援対象者
以下のいずれかに該当する有期雇用労働者が「重点支援対象者」となります。
・雇入れから3年以上の有期雇用労働者
・雇入れから3年未満で、次の①②いずれも満たす有期雇用労働者
① 過去5年間に正規雇用労働者であった期間が1年以下
② 過去1年間に正規雇用労働者として雇用されていない
・派遣労働者、母子家庭の母等、人材開発支援助成金の特定の訓練修了者
【助成額の例】
重点支援対象者を正社員(正規雇用労働者)に転換した場合
有期雇用 → 正社員:80万円(大企業は60万円)
無期雇用 → 正社員:40万円(大企業は30万円)
【重点支援対象者以外の有期雇用労働者を正社員に転換した場合 】
有期雇用 → 正社員:40万円(大企業は30万円)
有期雇用 → 無期雇用:20万円(大企業は15万円)
なお、通算5年を超える有期雇用労働者については、無期雇用労働者とみなされるため注意が必要です。また、加算措置として、派遣労働者を派遣先が直接正規雇用する場合や、母子家庭の母等を正社員転換する場合などで追加支給があります。
(2)賃金規定等改定コース
有期雇用労働者などの基本給の賃金規定等を増額改定し、実際に適用する事業主に対して支給されるコースです。2025年4月からは、以下の通り細かい区分に分かれるようになり、それぞれ助成額が設定されます(カッコ内は大企業の金額)。
3%以上4%未満:4万円(2.6万円)
4%以上5%未満:5万円(3.3万円)
5%以上6%未満:6.5万円(4.3万円)
6%以上:7万円(4.6万円)
また、新たに昇給制度を設けた場合には、一事業所あたり1回のみ20万円(大企業は15万円)が加算されます。
3. キャリアアップ計画書の手続きが簡素化
助成金の申請には事前にキャリアアップ計画書を作成し、コースの取り組みを始める前日までに所轄の労働局へ提出する必要があります。従来は労働局長の認定が必要でしたが、2025年4月以降は届出のみでよくなるため、企業の手続き負担が大幅に減少します。
ただし、計画書そのものは引き続き作成が必要となります。書類の不備や遅れがあると助成金を受給できない場合もありますので、手続きを進める際は慎重に確認しましょう。
4. 改正の背景と企業への影響
厚生労働省は、限られた予算の中で本当に支援が必要な非正規雇用労働者を重点的にサポートするために、支給対象や助成額の見直しを行っています。結果として、非正規雇用から正社員化する際の支給額が縮小されるケースもあり、特に雇用期間が短い労働者を正社員化するときの助成額は従来よりも少なくなる可能性があります。
企業としては、いつ、どのタイミングで正社員転換や処遇改善を行うのかを早めに検討することが重要です。改正前(2025年3月まで)に取り組むか、改正後の新ルールを踏まえて進めるのか、メリット・デメリットを比較しながら慎重に判断する必要があります。
5. まとめ
キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の正社員転換や賃金アップなどを行った事業主を支援する制度。
2025年4月からは、支給対象や助成額が大きく変更。特に「重点支援対象者」の設定により、支援がより必要な層への助成が厚くなる一方、該当しないケースでは助成額が引き下げられる。
キャリアアップ計画書は引き続き必要だが、労働局長の認定は不要になり、手続きが簡素化。
今後は、改正内容を踏まえたうえで、どのタイミングで正社員転換や賃金改定を行うか、企業として事前に検討することが不可欠。
今回の改正は、企業にとって助成金活用の可能性を広げると同時に、「どのような社員をいつ正社員化するのか」「どの水準で賃金を引き上げるのか」などを計画的に進めることが求められます。助成金の申請には細かい要件や手続きが伴うため、社会保険労務士や専門家へ相談することもおすすめです。早めの情報収集と準備で、キャリアアップ助成金を上手に活用していきましょう。