「「特定生産性向上設備等投資促進税制」|2026年度税制改正の注目ポイント」

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作成日: 2026.01.10 更新日: 2026.02.02

「特定生産性向上設備等投資促進税制」|2026年度税制改正の注目ポイント

2026年度税制改正大綱において、企業の成長投資を強力に後押しする新たな税制として
「特定生産性向上設備等投資促進税制」 が創設される予定です。

本制度は、単なる節税ではなく、“本気の設備投資を行う企業ほど税務メリットが大きくなる”
点が大きな特徴です。

制度の目的|「国内投資 × 稼ぐ力」の強化
本税制の目的は、国内投資の拡大を通じて、日本企業の稼ぐ力(収益力)を高めることです。
単なる設備更新ではなく、
・高付加価値化
・収益力の向上
・賃上げにつながる成長投資
といった 「攻めの投資」 を行う企業を、税制面から後押しする制度設計となっています。

特徴① 対象資産の範囲が非常に広い
本税制の大きな特徴の一つが、対象資産の幅広さです。
・機械装置
・工具・器具備品
・ソフトウェア
・建物・建物附属設備・構築物
「建物」まで対象となる投資促進税制は非常に珍しく、工場新設、研究施設、大型拠点投資などを検討している企業にとっては、大きなインパクトがあります。

特徴② 「即時償却」または「税額控除」を選択可能
認定を受けた投資計画に基づく設備投資について、次のいずれかを選択できます。
・即時償却
取得価額の全額を、その年の損金に算入
・税額控除
原則7%(建物・建物附属設備等は4%)

特に利益が出ている企業にとっては、キャッシュフロー改善効果が非常に大きい制度といえます。

誰でも使える制度ではない点に注意
本税制は、一定規模以上の大胆な投資を前提としています。
主な要件は以下のとおりです。
・投資額要件
・総額35億円以上
・中小企業者等は5億円以上
・ROI(投資利益率)
・年平均15%以上

つまり、
・数値で説明できる投資計画
・収益性を伴う成長投資
が求められます。
※控除可能税額の上限や、控除しきれなかった場合の取扱いについては、今後法令等で定められる予定です。

スケジュール面も比較的余裕のある設計
・2029年3月31日までに計画認定
・認定から5年以内に取得・事業供用
建設工期が長期化しがちな近年の状況を踏まえても、中長期計画として検討しやすい制度となっています。

こんな企業は要チェック
・大規模な設備投資や工場新設を検討している
・建物投資を含めた中長期計画がある
・これまで中小企業向け税制の対象外だった
利益が出ており、税負担を戦略的にコントロールしたい

まとめ
「特定生産性向上設備等投資促進税制」は、「守りの節税」ではなく「攻めの投資」 を前提とした新税制です。
制度の詳細は今後の法制化を待つ必要がありますが、2026年度以降に大型投資を予定している企業にとっては、早期検討の価値が高い制度といえます。

投資計画の立て方次第で、
・税負担
・キャッシュフロー
・投資判断そのもの
が大きく変わる可能性があります。

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