GROW UP MAGAZINE
経営財務
作成日: 2026.06.09
更新日: 2026.06.18
インボイス制度が2026年10月から変更へ 経過措置の見直しで消費税負担はどう変わる?
2023年10月にスタートしたインボイス制度ですが、2026年10月から新たなルール変更が予定されています。
「また制度が変わるの?」と感じる方も多いかもしれません。
今回の改正はインボイス制度そのものを変更するものではありませんが、免税事業者との取引がある企業にとっては、消費税の負担にじわじわと影響する内容となっています。
本記事では、2026年10月から始まる経過措置の変更内容と、今後の対応ポイントについて分かりやすく解説します。
インボイス制度とは?
まずは制度のおさらいです。
企業が商品やサービスを仕入れる際には、代金の中に消費税が含まれています。
例えば、税込110万円で商品を仕入れた場合、そのうち10万円は消費税です。
本来、企業は売上時に受け取った消費税から、仕入時に支払った消費税を差し引いて納税します。
これを「仕入税額控除」といいます。
しかし、2023年10月から始まったインボイス制度では、この仕入税額控除を受けるために、原則として「適格請求書(インボイス)」の保存が必要になりました。
つまり、相手がインボイス発行事業者でなければ、仕入税額控除が受けられなくなるという仕組みです。
なぜ経過措置があるのか
インボイス制度開始時点では、免税事業者との取引が数多く存在していました。
そのため、制度開始と同時に仕入税額控除をゼロにしてしまうと、多くの事業者に大きな影響が出ることが懸念されました。
そこで設けられたのが「経過措置」です。
現在は、免税事業者からの仕入であっても、支払った消費税相当額の80%については仕入税額控除が認められています。
この経過措置が、2026年10月から段階的に縮小されていきます。
2026年10月から何が変わるのか
当初の予定では、2026年10月から控除できる割合は80%から一気に50%へ引き下げられる予定でした。
しかし、
「急激な負担増は中小企業への影響が大きい」
との声を受け、新たに70%の段階が追加されることになりました。
さらに、経過措置が終了する時期も延長されています。
従来は2029年10月に完全終了する予定でしたが、今回の改正により2031年10月まで延長されることとなりました。
新しい経過措置のスケジュール
2026年10月以降の仕入税額控除の割合は次のようになります。
2026年9月までは、これまで通り80%の控除が可能です。
2026年10月から2028年9月までは70%控除となります。
2028年10月から2029年9月までは50%控除となります。
2029年10月から2031年9月までは30%控除となります。
そして2031年10月以降は経過措置が終了し、免税事業者からの仕入については仕入税額控除ができなくなります。
つまり、最終的には控除率がゼロになる流れそのものは変わっていません。
実際の負担はどれくらい増える?
例えば、免税事業者から税込110万円で仕入を行った場合を考えてみましょう。
このうち消費税相当額は10万円です。
現在の80%控除であれば、
10万円 × 80% = 8万円
が控除対象となり、実質的な追加負担は2万円です。
一方、2026年10月以降の70%控除では、
10万円 × 70% = 7万円
が控除対象となり、追加負担は3万円になります。
1回の取引では小さな差に見えても、年間を通じて免税事業者との取引が多い企業では影響が大きくなる可能性があります。
今から準備しておきたい3つのポイント
1.会計ソフトの対応状況を確認する
2026年10月以降は、仕入税額控除率が70%へ変更されます。
会計ソフトや税務ソフトが新ルールへ対応しているか、事前に確認しておきましょう。
2.経理担当者へ周知する
経理処理を担当する方が制度変更を把握していなければ、誤った仕訳や申告につながる可能性があります。
控除率が80%から70%へ変わることを社内で共有しておくことが重要です。
3.免税事業者との取引状況を把握する
今後の影響を把握するためには、
どの取引先が免税事業者なのか
年間いくら取引しているのか
どの程度追加負担が発生するのか
を整理しておくことが大切です。
取引先との価格交渉は慎重に
制度変更により負担が増えるため、
「価格を下げてほしい」
と考える企業もあるかもしれません。
しかし、一方的な値下げ要求や取引条件の変更は問題となる可能性があります。
特に優越的地位の濫用や下請法などの観点からも注意が必要です。
取引先との関係を維持しながら、双方が納得できる形で協議を進めることが重要です。
まとめ
2026年10月から、インボイス制度の経過措置が見直されます。
今回の改正により、
80%から70%への段階的な引下げ
経過措置終了時期の延長
2031年10月以降は控除ゼロ
という流れになります。
急激な負担増は緩和されたものの、最終的に免税事業者との取引に係る仕入税額控除が受けられなくなる方向性は変わりません。
今のうちから、
会計システムの確認
社内周知
取引先の整理
を進めておくことで、制度変更への対応をスムーズに進めることができます。
詳しい税務処理や自社への影響については、顧問税理士へ相談することをおすすめします。
「また制度が変わるの?」と感じる方も多いかもしれません。
今回の改正はインボイス制度そのものを変更するものではありませんが、免税事業者との取引がある企業にとっては、消費税の負担にじわじわと影響する内容となっています。
本記事では、2026年10月から始まる経過措置の変更内容と、今後の対応ポイントについて分かりやすく解説します。
インボイス制度とは?
まずは制度のおさらいです。
企業が商品やサービスを仕入れる際には、代金の中に消費税が含まれています。
例えば、税込110万円で商品を仕入れた場合、そのうち10万円は消費税です。
本来、企業は売上時に受け取った消費税から、仕入時に支払った消費税を差し引いて納税します。
これを「仕入税額控除」といいます。
しかし、2023年10月から始まったインボイス制度では、この仕入税額控除を受けるために、原則として「適格請求書(インボイス)」の保存が必要になりました。
つまり、相手がインボイス発行事業者でなければ、仕入税額控除が受けられなくなるという仕組みです。
なぜ経過措置があるのか
インボイス制度開始時点では、免税事業者との取引が数多く存在していました。
そのため、制度開始と同時に仕入税額控除をゼロにしてしまうと、多くの事業者に大きな影響が出ることが懸念されました。
そこで設けられたのが「経過措置」です。
現在は、免税事業者からの仕入であっても、支払った消費税相当額の80%については仕入税額控除が認められています。
この経過措置が、2026年10月から段階的に縮小されていきます。
2026年10月から何が変わるのか
当初の予定では、2026年10月から控除できる割合は80%から一気に50%へ引き下げられる予定でした。
しかし、
「急激な負担増は中小企業への影響が大きい」
との声を受け、新たに70%の段階が追加されることになりました。
さらに、経過措置が終了する時期も延長されています。
従来は2029年10月に完全終了する予定でしたが、今回の改正により2031年10月まで延長されることとなりました。
新しい経過措置のスケジュール
2026年10月以降の仕入税額控除の割合は次のようになります。
2026年9月までは、これまで通り80%の控除が可能です。
2026年10月から2028年9月までは70%控除となります。
2028年10月から2029年9月までは50%控除となります。
2029年10月から2031年9月までは30%控除となります。
そして2031年10月以降は経過措置が終了し、免税事業者からの仕入については仕入税額控除ができなくなります。
つまり、最終的には控除率がゼロになる流れそのものは変わっていません。
実際の負担はどれくらい増える?
例えば、免税事業者から税込110万円で仕入を行った場合を考えてみましょう。
このうち消費税相当額は10万円です。
現在の80%控除であれば、
10万円 × 80% = 8万円
が控除対象となり、実質的な追加負担は2万円です。
一方、2026年10月以降の70%控除では、
10万円 × 70% = 7万円
が控除対象となり、追加負担は3万円になります。
1回の取引では小さな差に見えても、年間を通じて免税事業者との取引が多い企業では影響が大きくなる可能性があります。
今から準備しておきたい3つのポイント
1.会計ソフトの対応状況を確認する
2026年10月以降は、仕入税額控除率が70%へ変更されます。
会計ソフトや税務ソフトが新ルールへ対応しているか、事前に確認しておきましょう。
2.経理担当者へ周知する
経理処理を担当する方が制度変更を把握していなければ、誤った仕訳や申告につながる可能性があります。
控除率が80%から70%へ変わることを社内で共有しておくことが重要です。
3.免税事業者との取引状況を把握する
今後の影響を把握するためには、
どの取引先が免税事業者なのか
年間いくら取引しているのか
どの程度追加負担が発生するのか
を整理しておくことが大切です。
取引先との価格交渉は慎重に
制度変更により負担が増えるため、
「価格を下げてほしい」
と考える企業もあるかもしれません。
しかし、一方的な値下げ要求や取引条件の変更は問題となる可能性があります。
特に優越的地位の濫用や下請法などの観点からも注意が必要です。
取引先との関係を維持しながら、双方が納得できる形で協議を進めることが重要です。
まとめ
2026年10月から、インボイス制度の経過措置が見直されます。
今回の改正により、
80%から70%への段階的な引下げ
経過措置終了時期の延長
2031年10月以降は控除ゼロ
という流れになります。
急激な負担増は緩和されたものの、最終的に免税事業者との取引に係る仕入税額控除が受けられなくなる方向性は変わりません。
今のうちから、
会計システムの確認
社内周知
取引先の整理
を進めておくことで、制度変更への対応をスムーズに進めることができます。
詳しい税務処理や自社への影響については、顧問税理士へ相談することをおすすめします。