「iDeCoが2026年12月から大改正 掛金上限が大幅アップ!社長・会社役員が知っておきたいポイント」

GROW UP MAGAZINE

GROW UP MAGAZINE

経営財務
作成日: 2026.06.18 更新日: 2026.06.18

iDeCoが2026年12月から大改正 掛金上限が大幅アップ!社長・会社役員が知っておきたいポイント

2026年12月から、iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度が大きく変わります。

2025年に関連法が成立し、施行日も正式に決定しました。

今回の改正は、特に中小企業の経営者や会社役員にとって大きなメリットがあります。

最大のポイントは、

「積み立てできる金額が大幅に増えること」

です。

節税しながら老後資金を準備できるiDeCoの魅力はそのままに、活用できる枠が大きく広がります。

本記事では、2026年12月から始まるiDeCo改正の内容と、今から準備しておきたいポイントを解説します。

そもそもiDeCoとは?

iDeCo(イデコ)は、自分で老後資金を積み立てる私的年金制度です。

毎月一定額を積み立て、その資金を自分で運用しながら老後資金を形成していきます。

最大の魅力は、非常に手厚い税制優遇です。

掛金が全額所得控除

積み立てた掛金は全額が所得控除の対象になります。

そのため、

所得税
住民税

の負担を軽減できます。

運用益が非課税

通常、投資信託や株式の利益には約20%の税金がかかります。

しかしiDeCoでは運用益に税金がかかりません。

受取時にも控除が使える

受取時には、

退職所得控除
公的年金等控除

などを活用できるため、出口でも税制優遇があります。

まさに、

「節税しながら老後資金を準備できる制度」

といえます。

今回の改正で最も大きな変更点

2026年12月改正の最大のポイントは掛金上限額の引き上げです。

自営業・フリーランス

現在の月額68,000円から75,000円へ引き上げられます。

会社員・会社役員(企業年金なし)

現在の月額23,000円から62,000円へ引き上げられます。

企業型DC・企業年金加入者

企業年金との合算で月額62,000円まで積立可能になります。

特に注目したいのは、

企業年金のない会社員や会社役員が月23,000円から62,000円へ拡大される点です。

中小企業では企業年金制度を導入していない会社も多いため、多くの社長や役員が大きな恩恵を受けることになります。

どれくらい節税効果が増える?

企業年金のない会社役員が上限まで積み立てる場合で考えてみましょう。

現行制度

月23,000円 × 12か月

年間掛金 276,000円

改正後

月62,000円 × 12か月

年間掛金 744,000円

年間の所得控除額は468,000円増加します。

仮に所得税と住民税を合わせた税率が33%の場合、

468,000円 × 33%

= 約154,000円

年間で約15万円の節税効果が追加で期待できます。

もちろん税率によって効果は異なりますが、高所得者ほど節税メリットは大きくなります。

加入年齢が70歳未満まで延長

今回の改正では加入可能年齢も拡大されます。

これまでは原則65歳未満までしか加入できませんでした。

改正後は、

70歳未満まで加入可能

となります。

近年は60歳以降も働く方が増えています。

そのため積立期間を延ばせるメリットは非常に大きいといえます。

例えば55歳で加入した場合、

従来は最長10年間でしたが、

改正後は最長15年間積み立てられるようになります。

施行時期はいつ?

改正の施行日は2026年12月1日です。

実際の掛金への反映は、

2026年12月分の掛金(2027年1月引落分)

からとなります。

まだ先の話と思われるかもしれませんが、iDeCoは今から加入しておいて、制度改正後に掛金を増額することも可能です。

そのため、枠の拡大を待つ必要はありません。

注意したい「退職所得控除の10年ルール」

今回の改正で注意したいのが受取時のルールです。

2026年1月から、

退職所得控除の10年ルール

が適用されています。

これまで

iDeCoの一時金受取と退職金受取の間隔が5年以上あれば、それぞれの退職所得控除を活用できました。

改正後

この間隔が10年以上必要になります。

例えば、

60歳でiDeCoを一時金受取

65歳で退職金受取

というケースでは間隔が5年しかありません。

その結果、退職所得控除の活用に制限が生じる可能性があります。

また、退職金を先に受け取り、その後iDeCoを受け取る場合は20年ルールにも注意が必要です。

ただし影響を受けないケースもある

次のようなケースでは影響が限定的です。

退職金制度がない会社
iDeCoを年金形式で受け取る場合
退職金と十分な期間を空けて受け取る場合

そのため、過度に心配する必要はありません。

ただし、出口戦略によって手取り額が変わるため、事前の確認は重要です。

今からやっておきたい3つのこと
1.自分の掛金上限を確認する

企業年金の有無や働き方によって上限額が異なります。

まずは自分がどの区分に該当するのか確認しておきましょう。

2.未加入なら早めに始める

制度改正を待つ必要はありません。

少額からでも始めておけば、改正後に増額することが可能です。

3.受取方法も検討する

積立時の節税だけでなく、

一時金で受け取るか
年金形式で受け取るか
退職金との受取時期をどうするか

も重要なポイントです。

まとめ

2026年12月からのiDeCo改正は、多くの会社役員や経営者にとって大きな追い風となります。

主な改正内容は、

掛金上限の大幅引上げ
加入年齢を70歳未満まで延長
節税効果の拡大

です。

一方で、

退職所得控除の10年ルール
受取時の出口戦略

については注意が必要です。

老後資金づくりと節税を両立できる制度として、iDeCoの活用価値は今後さらに高まるでしょう。

今回の制度改正を機に、自社やご自身の資産形成について改めて見直してみてはいかがでしょうか。

一覧へもどる